子どもがいじめを受けていると分かったとき、親としては「すぐ学校に相談したい」と思うはずです。
しかし現実には、子どもから「先生には言わないで!」と言われてしまい、どう動けばいいのか分からなくなるケースがとても多いです。
また、検索でも多いのが「先生に言うと悪化する?」という不安です。
実際、相談の仕方を間違えると、学校の対応が雑になったり、加害側に情報が漏れたりして、状況が悪化するリスクもゼロではありません。
この記事では、実体験をふまえながら、
- できるだけ子どもにバレずに学校へ伝える方法
- 先生に相談したことがバレた時の対応
- 学校の動きが遅い・対応が不十分な時の次の一手
を中心に、分かりやすくまとめていますので、最後まで読んで頂ければ幸いです。
子どもに「先生には言わないで!」と言われたら…まず知っておくべきこと
子どもが「学校(先生)には言わないで」と言うのは、わがままでも反抗でもありません。
多くの場合、子どもは「言ったらもっとひどくなる」と本気で怖がっています。
実際に、学校のアンケートが加害生徒に見られてしまったり、先生の対応が雑だったことで「仕返し」が起きてしまった事例も報道されています。
そのため、子どもが相談をためらうのは自然な反応です。
ただし、ここで大切なのは、「子どもが言わないでと言ったから放置する」ことが正解ではなく、放置してしまうと状況は良くて停滞、悪ければ悪化します。
いじめを先生に言うと悪化する?|悪化しやすいパターンと回避策
結論から言うと、先生への伝え方を間違えると悪化する可能性はあります。
ただしそれは「相談したこと」そのものが悪いのではなく、相談の仕方・段取りが雑な時に起こりやすいです。
悪化しやすいのは「学校側の初動が雑」なケース
- 担任が加害側へ不用意に話してしまう
- 被害者・加害者を同じ場で話し合わせてしまう
- 「ケンカ両成敗」で終わらせる
- 子どもに「あなたも悪い」と言ってしまう
このような対応が起きると、子どもは「やっぱり言わなきゃよかった」と感じてしまいます。
悪化を防ぐために必要なのは「相談の段取り」
悪化を防ぐためには、学校へ相談する時点で、「調査のルール」を先に決めておくことが重要です。
- 子どもの名前を出さずに事実確認してもらう
- 加害側に「誰が言ったか」を絶対に伝えない
- 被害者・加害者を直接対面させない
- 調査結果は必ず保護者に共有してもらう
この段取りがあるだけで、学校の動きはかなり変わります。
子どもにバレずに学校へ伝える方法|先生への伝え方3選
子どもに「先生には言わないで」と言われた場合、できるだけ表に出ずに事実を伝える方法があります。
- 担任以外の信頼できる先生に相談する
- 学校と話し合いを設け、水面下で調査してもらう
- 限界ラインだけ共有し、緊急時にすぐ動ける段取りを作る
① 担任以外の先生に相談する(前担任・学年主任など)
子どもが「言わないで」と言う理由の多くは、今の担任への不信感です。
そのため、可能であれば、まずは
- 前担任
- 学年主任
- 生徒指導
- 養護教諭(保健室)
など、比較的信頼できる先生に相談する方がスムーズなことがあります。
② 学校と話し合いを設け「水面下で調査」してもらう
学校へ相談する際は、最初から「犯人探し」をするのではなく、事実確認の形で進めるのが安全です。
また、保護者側が「こちらの指示があるまで動かないで下さい」と伝えることで、余計な行動を防げます。
ただ、こちらの指示があるまでは対応をしない旨の指示は、「保護者と学校の間で情報が共有できている前提」になりますので注意が必要です。
③ 限界ラインだけ共有し「緊急対応の段取り」を作る
子どもが今は「言わないで」と言っていても、状況が急に悪化することがあります。
そのため、学校には
- 暴力があったら即連絡
- 不登校の兆候が出たら即共有
- 持ち物が壊されたら即対応
など、限界ラインを伝えておくと安心です。
バレないように進めるための注意点|親がやるべき2つのこと
先生への伝え方で注意するべきことは、次の2つです。
- 子どもに「親が介入していること」がバレないようにする
- 学校との信頼関係を壊さない
ここでバレてしまうと、子どもとの信頼関係が先に崩れてしまう危険性があります。
そのため、保護者と学校で「調査の段取り」を決めておくことが重要です。
口約束だけは危険|要望書で段取りを残す
学校との段取りや守るルールを、要望書にまとめて提出しておけば、「言った・聞いていない」のリスクが大きく減りますし、他の教員との間での共有も容易になります。
実際に、いじめ問題が深刻化して裁判になった場合、遺族が知りたいのは「いじめの真実」です。
そして「真実」を解明したいということは、本来提供されるべき情報が提供されていないことを意味します。
だからこそ、最初の段階から記録を残すことは、子どもを守る上で非常に重要です。
もし先生に相談したことがバレた時の対応|結論「正直に謝る」がベスト
水面下で学校と協力していじめ対応を進めていたけれど、子どもに「先生に伝えたこと」がバレてしまうケースもあります。
結論としては、バレた時には子どもに正直に謝ることがベストです。
「あなたが大事だから心配だった」
「どうしても放っておけなかった」
この気持ちを、丁寧に伝えて下さい。
そして、子どもが学校を休みたいと言うなら、無理に行かせず休ませてあげて下さい。
いじめを放置して良いことは1つもありません。
相談しないまま我慢しても、改善することは絶対にありません。
学校の対応が遅い・対応が不十分な場合の次の一手
事前に打ち合わせをしていても、学校の対応が進まないことがよくあります。
場合によっては、通常では考えられない対応をされてしまうケースもあります。
この場合は、再度、要望書などに対応をまとめ直し、次の行動を具体的に決める必要があります。
- 加害生徒への指導内容
- 被害生徒へのケア
- 再発防止策(監視・席替え・別室対応など)
- 不登校になった場合の学習保障
特に中学校・高校では、不登校が内申点に関わることもあるため、代替措置の話し合いは必須です。
また、いじめは一旦落ち着いたように見えても、先生の見えない所で再発することが多いので、しばらくは学校との情報共有を続けるようにして下さい。
よくある質問(Q&A)
Q1. 子どもが「先生に言わないで」と言うのはなぜ?
多くの場合、仕返しが怖い、または先生を信用できないことが理由です。
「言ったらもっと悪くなる」という恐怖は、子どもにとって現実的なものです。
Q2. いじめを先生に言うと本当に悪化しますか?
相談の仕方を間違えると悪化する可能性はあります。
ただし、段取りを決めて相談すれば悪化リスクは下げられます。
重要なのは「相談すること」ではなく「相談のさせ方」になります。
Q3. 担任が信用できない時はどうすればいい?
前担任、学年主任、生徒指導、養護教諭(保健室)など、担任以外の先生に相談する方法があります。
また、学校として正式に対応してもらうために、管理職(教頭・校長)に相談することも選択肢です。
Q4. 学校に相談しても動いてくれない場合は?
対応を口頭だけで済ませず、要望書で整理して提出するのがおすすめです。
要望書とは学校に対する「正式な申し入れ」を書面に起こしたものであり、送付したことが形として残るため、対応が遅れている場合や対応をしてくれない場合に有効な方法となります。
それでも改善しない場合は、教育委員会への相談や教育委員会へ要望書を送付など、次の段階を検討する必要があります。
Q5. 相談したことが子どもにバレたらどうすればいい?
隠し続けるより、正直に謝る方が信頼関係を保ちやすいです。
「あなたが大切だから心配だった」という気持ちを丁寧に伝えて下さい。
まとめ|「言わないで」と言われても、子どもを守るために段取りを作る
今回は、子どもに「いじめのことを学校に言わないで!」と言われた時の対応についてまとめました。
子どもに言わないでと言われても、いじめを放置することはできません。
ただし、相談の仕方を間違えると、悪化するリスクがあるのも事実です。
だからこそ、
- 担任以外の相談先も検討する
- 学校と「水面下の調査ルール」を決める
- 要望書で段取りを残す
- 学校が動かないなら次の段階へ進む
という流れで、慎重に対応していくことが重要です。
いじめは、初期対応が遅れるほど解決が難しくなりますので、大げさに聞こえるかもしれませんが、問題が小さい時こそ早期に対応して我が子を守ってあげて下さい。
これからどう対応すれば良いのか分からない事が多いと思いますが、いじめの対応を経験してきた立場として、少しでもお力になれれば幸いです。
今回も最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。
