いじめ要望書の書き方|そのまま使える例文・テンプレ付き【学校を動かす方法】

いじめ要望書の書き方|まずはこれだけ知ってください

※この記事は「学校に相談しても対応が変わらず困っている保護者の方」に向けて書いています。

いじめについて学校に相談しても、

  1. 「様子を見ましょう」と言われて終わる
  2. 対応が曖昧で改善しない
  3. 記録が残らず話が進まない

このような状況で有効なのが、「要望書を文書で提出すること」です。

要望書は、単なるお願いではなく、学校に正式対応を求める“記録”になります。

要望書にすることで、学校側は「正式な対応記録」として扱う必要が生まれ、対応が後回しにされにくくなります。

「まず文面を見たい」という方へ

「あとで書き方を読む」形でも大丈夫です。

このような状況なら要望書の作成を検討するタイミングかもしれません

  • 学校に相談しても「様子を見ます」と言われて状況が変わらない
  • 加害生徒や保護者がいじめを認めない
  • 子供が学校に行きたくないと言い始めている
  • 学校に記録として残る形で対応を求めたい

このような場合、要望書という形で正式に学校へ伝えることで、学校が動きやすくなるケースがあります。

いじめの要望書とは?|苦情書・相談書との違い

いじめについて学校へ口頭で相談しても、記録として残らなかったり、対応が曖昧になるケースがあります。

そのため、事実と要望を整理し、正式な文書として提出する「要望書」が有効です。

いじめの要望書の特徴

要望書には、主に以下の特徴が挙げられます。

  • 感情的な訴えではなく「事実と要望」を整理する
  • 学校側が内部で共有・保存する文書になる
  • 教育委員会や第三者が見ても経緯が分かる

いじめ防止対策推進法では、保護者などからいじめの相談・報告を受けた場合、関係各所と連携をしていじめに対する対応及び助言などを継続的に行うとしています。

学校は、前項の規定による事実の確認によりいじめがあったことが確認された場合には、いじめをやめさせ、及びその再発を防止するため、当該学校の複数の教職員によって、心理、福祉等に関する専門的な知識を有する者の協力を得つつ、いじめを受けた児童等又はその保護者に対する支援及びいじめを行った児童等に対する指導又はその保護者に対する助言を継続的に行うものとする。
(いじめ防止対策推進法第23条第3項)

要望書は学校内で情報共有しやすくなり、教育委員会へ相談する際の記録としても役立ちます。

苦情書や相談書との違い

「まずは学校を動かすために、どの書面を使えばいいのか知りたい」

その方向けに、違いを簡潔にまとめました。

「まず書き方だけ知りたい」という方は、次の章から読み進めても大丈夫です。
種類 目的 特徴
苦情 不満を伝える 感情的になりやすい
相談 助言を求める 対応義務は弱い
要望書 具体的対応を求める 責任が明確になる(主に学校や教育委員会に提出)、是正を求める場合
内容証明 具体的対応を求める 責任が明確になる、訴求力が強い、最終手段

いじめが起きてしまった際に、学校に動いてほしい場合は要望書が最も有効です。

【重要】いじめ要望書を書く前に準備すべきこと

いきなり書き始める前に、いじめの要望書を書くために必要なチェックリストを作成しましたので、以下を整理しておきましょう。

事前準備チェックリスト

□ いつ・どこで・誰が・何をしたか(時系列)

□ 単発か年を跨いでの繰り返しか、継続性の有無

□ お子さんへの影響(不登校、体調不良、精神的苦痛など)

□ 学校へ既に相談した内容とその対応

□ 現在求めている具体的対応

この整理ができていないと、要望書が感情的・抽象的になりやすく、学校側にも状況が伝わりにくくなります。
逆に、事実と要望を整理するだけでも、学校側の受け取り方はかなり変わります。

いじめ要望書の基本構成

ここでは上記のチェックリストを踏まえて、誰でも活用できるいじめ要望書の基本構成を挙げています。

ご自身のお子様の状況に応じて、必要箇所をまとめていきましょう。

① 宛名
学校長宛(〇〇小学校 校長 〇〇様)※ 担任宛ではなく「校長宛」が基本です。

② 件名
例:いじめに関する対応の要望について

③ いじめの事実関係(客観的に)
※ 推測や感情は書かず、事実のみを記載します。

  • 発生日・期間
  • 行為の内容
  • 加害生徒が特定できる場合は人数・学年のみ記載

④ お子さんへの影響 (心身の不調・学校生活への支障)
例:本件により、本人は登校を渋るようになり、夜眠れない状態が続いています。

⑤ これまでの学校対応 (いつ、誰に、何を相談したか・その結果どうなったか)

⑥ 要望内容(最重要)
※ 抽象的ではなく具体的に書きます。

  • 事実確認の実施
  • 再発防止策の提示
  • 見守り・指導体制
  • 保護者への説明・報告

特に重要なのは「学校に何を求めるか」を具体的に書くことです。

×「しっかり対応してください」

○「事実確認を実施してください」
○「再発防止策を説明してください」
○「保護者への報告をお願いします」

のように、学校側が実行できる形で書くことが重要です。

⑦ 回答期限
例:〇年〇月〇日までに、文書または面談にてご回答をお願いいたします。

※ 回答期限を書くことで、「いつまでに対応を求めているか」が明確になります。

⑧ 日付・署名
保護者氏名 連絡先

「自分の場合どう書けばいいか分からない…」という方へ

実際の文章を見ると、「どこまで書けばいいか」が一気に分かります。
小学生・中学生・高校生のケース別実例を見る

「自分のケースでこれで合っているのか不安…」という方へ

不登校・加害者否認・学校が消極的なケースでは、書き方によって学校側の反応が変わることがあります。

提出前の内容確認も可能です。

▶ 要望書の内容を相談する

【そのまま使える】いじめ要望書テンプレート例

✔ 今すぐテンプレをコピーできます
下の枠内にある「コピーする」ボタンからそのまま使えます。
スマホの方は本文を長押しでコピーできます。
お子さんの状況に合わせて、必要箇所を調整してご利用ください。

要望書は「何を書くか」だけでなく、「どう書くか」でも学校側の受け取り方が変わります。

特に、以下の内容に注意しないと学校側が動きづらくなる原因になります。

  • 感情的な表現
  • 要求が曖昧な文章
  • 時系列が整理されていない内容

状況に応じて調整、もしくは専門家への相談を実施してください。

テンプレートは“全部をそのまま使う”必要はありません。

特に以下の部分を、自分の状況に合わせて調整してください。

  • いじめの内容
  • 学校への要望内容
  • お子さんへの影響

「どういう順番で書けばいいか」を参考にしながら使うのがおすすめです。

令和〇年〇月〇日
 
〇〇小学校 校長 〇〇様
 
いじめに関する対応の要望について
 
私は貴校〇年〇組に在籍する〇〇の保護者です。 
令和〇年〇月頃より、〇〇に対し、同級生から継続的ないじめ行為が行われていると認識しております。
具体的には、〇〇という行為が複数回確認されています。
 
本件により、本人は精神的な苦痛を受けており、学校生活にも大きな支障が生じています。
これまで担任の〇〇先生にご相談しましたが、状況が改善されていないため、学校として正式な対応をお願いしたく、本書を提出いたしました。
 
つきましては、
 
1.事実関係の調査 
2.再発防止に向けた具体的対応 
3.保護者への説明と報告
 
以上についてご対応いただきたく存じます。 〇年〇月〇日までにご回答をお願いいたします。
 
住所
 
保護者氏名
 
連絡先
 

送る前に、不安はありませんか?

要望書は一度提出すると内容の修正が難しくなり、内容を誤ると学校が動かなくなるケースもあるため注意が必要です。

特に以下に当てはまる場合は、一度内容確認をおすすめします。

  • 学校が既に消極的
  • 不登校・転校問題が出ている
  • 加害者側が否定している
  • 教育委員会への提出も視野にある

「これで大丈夫だろうか」と少しでも不安がある場合は、無理な営業は行っておりませんので、送る前に一度ご相談ください。
一人で抱え込まなくて大丈夫です。

▶この内容で提出して大丈夫か、専門家に確認する

いじめ要望書を書く際の注意点【NG例】

いじめの要望書を作成する上で、必ず注意しなければならない2つの項目があります。

これらを書いてしまうと問題の解決どころか、学校との関係性の悪化や対応の遅れを招く危険性がありますので注意が必要です。

実際にどのように書けばいいか不安な方へ
文章のイメージは、実例を見ると一気に理解できます。
要望書の実例を見る

加害生徒や保護者を非難する表現

いじめの要望書を作成する上で、加害生徒児童を特定する事がある程度必要になります。

ただ、いじめの要望書はあくまでも

  • 「事実関係をまとめる事」
  • 「受けた被害に対しての要求を実現可能な範囲で提示する事」

この2つを目的としていますので、過度の制裁要求(相手の退学要求、担任の辞任要求)や加害生徒児童の保護者に対しての制裁を求める内容にする事は控える様にしてください。

例えば、
  • 「加害者を退学させてください」
  • 「担任を辞めさせてください」
  • 「学校は隠蔽している」
など、断定的・制裁目的の表現は、学校側との対立を強める原因になることがあります。

相手側への制裁をメインとしてしまうと、学校は制裁を目的として対応はできません。

結果的にいじめへの対応が遅くなってしまいますので、事実に基づいた・実現できる範囲でいじめの要望書を作成してください。

感情的・攻撃的な言葉

上記の項目と似た内容になりますが、感情的になったり攻撃的になったりしてしまうと、本当に求めたい要求が抽象的になって対応の遅れや対応できない場合へ発展してしまいます。

さらには感情的・攻撃的になった場合、最悪相手側からの訴訟問題にまで発展してしまうリスクもあります。

いじめの要望書を作成する上で、どうしてもうまく書けないとなった場合には、要望書作成について専門家への相談を実施する事をおすすめ致します。

学校に求める内容は、「制裁」ではなく「対応」を中心に書くことが重要です。

  • 事実確認の実施
  • 再発防止策の提示
  • 見守り体制の強化
  • 保護者への説明

要望書提出後、学校が動かない場合の対応

実際にいじめの要望書を学校に提出した後、学校の対応に変化がない場合について、代表的な流れを参考として挙げています。

① 教育委員会へ提出

学校へいじめの要望書を送付した後、その学校を管轄している教育委員会への送付を実施して、学校に対する指導を依頼します。

公立中学校の場合には市の教育委員会、私立中学校の場合にはその中学校を運営している法人(理事長宛て)、公立高校の場合には県の教育委員会、私立高校の場合にはその高校を運営している法人(理事長宛て)へいじめの要望書を送付する流れになります。

いじめの要望書の内容については基本的に学校に送付した要望書と同じ構成のものを送付します(同じ要望書でもいいです)。

ただ、追記してほしい内容があり、「学校対応の経緯」を必ず追記する様にしてください。

② 記録を残し続ける

「➀教育委員会へ提出」に繋がる、もしくは平行して実施してほしい内容になりますが、以下の内容を控える様にしてください。

  1. 面談メモ
  2. メール履歴
  3. 再発状況

いじめの要望書を作成して送付した後でも、いじめの被害は続きますので、経過報告として被害状況と経過状況を学校に必要に応じて共有するようにしてください。

共有した上でそれでも学校が対応しない場合には上記の「➀」を実施してください。

③ 内容証明郵便の検討(※あくまでも最終手段として)

学校にいじめの要望書を提出しても学校が真剣に対応してくれない、もしくは教育委員会に対して送付しても進展がないという場合には、最終手段として「内容証明郵便」を学校や教育委員会へ送付する方法を検討してみましょう。

学校や教育委員会に対し、「正式な文書としての重み」を持たせたい場合は内容証明郵便が有効です。

学校にいじめ要望書を送付しても対応が変わらない場合について、
「いじめ要望書 次に取るべきアクション一覧」でまとめています。

改善しない場合は、最終手段として内容証明を検討することもあります。

内容証明の書き方【完全版】(例文・注意点)で詳しく解説しています。

行政書士に相談するメリット

いじめの要望書は、単に文章を書けばよいというものではなく、学校が対応せざるを得ない形で事実と要望を整理することが重要です。

行政書士は行政書士法第1条の3に基づき、権利義務や事実証明に関する書類作成の専門家として以下のサポートが可能です。

  1. 感情を整理し、学校が受け取りやすい文書に整える
  2. 事実関係と要望を論理的に構成する
  3. 学校や教育委員会への提出を想定した書面作成

「自分で書くのが不安」
「学校にどう伝えればよいか分からない」

そのような場合は、要望書の作成や内容チェックについて相談することも可能です。

要望書作成サポートを詳しく見る

よくある質問(FAQ)

実務上、いじめの要望書を作成する上でよく質問を受けるので、共通する質問について以下にまとめています。

Q1. 手書きとパソコン、どちらが良い?

内容が明確に伝わるパソコン作成がおすすめです。

パソコンの方が訂正も簡単なので、手間もかからず作成できると思います。

Q2. 担任にも渡すべき?

校長宛を基本とし、学校内で共有されます。

必要なら「全教員に情報を共有する事」という文言を追記する事で担任だけでなく学年主任などにも共有する事が可能です。

Q3. 匿名で提出できる?

原則おすすめしません。対応が弱くなる可能性があります。

Q4. 要望書はいつ提出するのがベストですか?

口頭での相談を1回以上行い、改善が見られない段階で提出するのが一般的です。

いじめに気づいた直後から文書を出す必要はありませんが、

●口頭相談をしても対応が曖昧

●「様子を見ましょう」と言われたまま改善しない

●同じ行為が繰り返されている

こうした状況になった時点で要望書を提出する意味があり、早すぎず、遅すぎず、「記録を残すタイミング」が重要です。

Q5. 要望書に証拠や資料は必ず添付した方がいいですか?

必須ではありませんが、可能であれば添付した方が効果的です。

例えば、

  1. 日記やメモ(日時・内容が分かるもの)
  2. 医師の診断書や受診記録
  3. 学校とのやり取りのメモやメール

これらは、いじめの事実や影響を補足する資料として有効です。

ただし、無理に揃える必要はなく、要望書本文はあくまで「事実と要望」を中心に簡潔にまとめましょう。

Q6. 要望書を出したことで、子どもに不利益が出ることはありませんか?

正しい書き方で提出すれば、不利益が出ることは通常ありません。

要望書は以下のポイントを抑えた上で作成すれば、保護者として正当な意思表示になります。

  1. 冷静な表現
  2. 事実に基づいた内容
  3. 学校に配慮した文面

感情的な表現や攻撃的な内容を避けることで、学校側との無用な対立を防ぎやすくなります。

不安な場合は、文書の内容や構成を事前に第三者(専門家)に確認してもらうのも一つの方法です。

まとめ|いじめ要望書は「学校を動かすための記録」

いじめ要望書は、 単なるお願い文ではなく、 お子さんを守るための重要な記録と意思表示です。

ただ、要望書は一度提出すると修正が難しい書類でもあります。

「この内容で学校に伝えて大丈夫だろうか」
「感情的な文章になっていないか不安」

そのような場合は、提出前に一度確認することも可能です。

いじめ問題でお悩みの保護者の方へ

学校に相談しても対応してもらえない、加害者が認めない、話し合いが進まない――。
いじめ問題は初期対応を間違えると状況が悪化することがあります。

ひまわり行政書士事務所では、いじめ問題に関するご相談を受け付けています。
状況をお聞きしたうえで、要望書の作成や内容証明の対応が必要かどうかも含めてご案内します。

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特に、「学校に相談しても何週間も状況が変わらない」「被害が続いている」という場合は、早めに状況整理を始めることが重要です。

「学校にどう伝えればいいか分からない」「今の対応で合っているのか不安」という段階でも問題ありません。

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学校生活の中で起こる「いじめ」は学校も対応できず、対応が遅れ取り返しの付かない事態に発展する事がほとんどです。「書面」という形に残す事で積極的に学校に対応を求め、事実を明るみにする事が可能です。 また、書面で学校に要望する事で「対応を求めた経緯」が事実として残るので、学校の「いじめとは認識していない」という言い訳も防ぐ事ができます。

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