いじめ要望書の実例集|小中高のケース別と学校が動いた対応例

いじめ要望書の実例|小学生・中学生・高校生のケース別【学校が動いた事例】

いじめについて学校へ口頭で相談しても、「様子を見ます」「指導します」と言われたまま状況が変わらないというケースは決して珍しくありません。

本記事では、実際に学校・教育委員会へ提出された「いじめ要望書」の実例をもとに、

1、どのような内容を書いたのか

2、どこまで具体的に書いたのか

3、提出後、学校がどう動いたのか

を、個人が特定されない形で分かりやすく紹介します。

●口頭で何度も相談したが、学校の対応が変わらない

●要望書を書いて学校に動いてほしい

●教育委員会に出すべきか迷っている

こんな風に考えている方に、「強い言葉を書かなくても、要望書は機能する」、その具体的なイメージを掴んでもらうための実例集です。

今回ご紹介した実際の要望書(実例)の書き方については、こちらで詳しく解説していますので、一度ご確認ください。

『要望書の書き方(構成・書くべき内容)』

※あくまでも実例の一部であり、個別のケースによって要望書の内容も変わります。
※要望書の効力について、100%保証するものではありません。

実例① 小学生|口頭相談では改善しなかったケース

いじめの状況

●学年:小学校低学年

●内容:特定児童からの継続的な暴言・仲間外れ

●期間:数か月以上継続

保護者は担任へ複数回相談しましたが、「注意はしている」「子ども同士のトラブル」との説明にとどまり、状況は改善しませんでした。

学校の初期対応(口頭相談)

●担任による口頭注意のみ

●具体的な再発防止策の説明なし

●保護者への経過報告もなし

このままでは改善が見込めないと判断し、書面による要望書を学校宛てに提出しました。

提出した要望書の内容(要点)

※全文ではなく、要点のみを抜粋しています。

1、いじめ行為の事実経過(日時・場所・内容)

2、口頭相談を行ったが改善しなかった経緯

3、子どもが受けている精神的影響(登校不安など)

【要望書具体例】

○学校として事実確認を行うこと

○再発防止策を講じること

○保護者へ文書または面談で説明すること

提出後の学校の変化

■校長が関与し、複数教員での事実確認を実施

■加害・被害双方への聞き取り

■席替え・見守り強化など具体的な対策を実施

■保護者へ書面で対応内容を説明

要望書提出後、初めて学校としての組織的対応が実施された、新学年進級の際にはクラス替えを実施してもらえた。

今回の事例は下記テンプレの構成をベースに作成していますので、一度ご確認ください。

「いじめ要望書テンプレート」

実例② 中学生|教育委員会に提出したケース

いじめの状況

学年:中学生

●内容:クラスでの誹謗中傷、無視行為

●特徴:長期で被害を受けている

学校へ相談したものの、「現在対応を進めてはいるのですが、、、」と消極的な姿勢が続いていました。

これ以上、この学校には通えないという事で転校を視野に入れている状況でした。

学校対応が不十分だった理由

●学校内調査が行われなかった

●保護者への具体的説明なし

●再発防止策が示されなかった

このため、学校での対応経緯を整理したうえで、教育委員会宛てに要望書を提出しました。

教育委員会へ提出した要望書の内容(要点)

1、いじめの内容と継続状況

2、学校へ相談した日時と対応内容

3、学校対応が不十分だと感じた理由

【要望書具体例】

○学校への指導・助言

○事実確認と再発防止策の検討

○保護者への説明機会の設定

提出後の変化

■教育委員会から学校へ連絡

■校長・担任を含めた面談を実施

■ネット上のいじめも併せて状況確認と指導

■継続的な見守り体制を構築

結果として学校が主体的に対応する体制へと変化し、教育委員会が学校のサポートに回るようになりました。

併せて別の中学校へ転校する事になり、スムーズに手続きが進みました。

教育委員会に提出するか迷う場合や、学校対応が進まない場合の整理は、こちらでまとめています。

「要望書だけでは足りない場合の次のステップ」

実例③ 高校生|対応が遅れ、記録を残すために提出したケース

いじめの状況

●学年:高校生

●内容:クラス内での無視、陰口、グループからの排除

●特徴:表面化しにくく、教員が把握しづらい形態、不登校

本人からの訴えを受け、保護者が担任へ相談しましたが、「決定的な証拠がない」「様子を見るしかない」との対応が続きました。

学校対応が進まなかった理由

●いじめが巧妙で、教員が現認できなかった

●表面化しづらいため、問題が軽視された

●学校として記録に残る対応が取られていなかった

このままでは状況が固定化すると判断し、学校宛てに要望書を提出しました。

提出した要望書の内容(要点)

1、いじめと感じている具体的行為(無視・排除)の説明

2、本人が受けている心理的影響(登校意欲の低下など、医療機関の診断結果)

3、口頭相談の経緯と、改善が見られなかった事実

【要望書具体例】

○学校として事実確認を行うこと

○本人への配慮(別室登校ないし自宅・プリント学習等での単位認定)

○今後の対応方針を文書または面談で説明すること

提出後の変化

■管理職(教頭等)が状況を把握

■担任任せではなく、学年全体での見守り体制に変更

■本人への定期的な声かけ・状況確認・夏休み等の長期休みを利用した別室登校の検討

要望書により再度状況の調査を実施、併せて単位認定が可能かどうかを検討(このケースでは単位認定に問題は無しと判断)、新学年の際にクラス替えを実施して主犯格と思われる生徒とは別のクラスにしてもらう等の配慮が行われました。

高校のいじめ対応は義務教育とは違い、対応が難しく不登校が単位不足になる場合が少なくありません。

今回の事例では「すぐに使える要望書テンプレート」を元に作成されていますので、一度ご確認ください。

実例から分かる重要ポイント

要望書が有効だった理由

●感情的にならず、事実と要望を整理している

●「何をしてほしいか」が明確

●記録として残る形で提出している

書くときに外せないポイント

○日時・状況は具体的に

○評価や断定ではなく事実を書く

○要望は現実的な範囲に絞る

○できれば返答は書面で貰う

やってはいけない表現

■加害者への処分要求(例えば退学要求、停学要求など学校の判断に時間がかかるもの)

■慰謝料の記載

■感情的・攻撃的な表現

この実例を自分のケースに使うには

これらの実例は、そのままコピーして使うものではありません。

要望書に書く内容で学校の対応がガラリ変わる事は無く、あくまでも前提として事実関係が整理されているのか、学校などの機関と協力して解決したい姿勢が表れているのかで結果が変わります。

状況を整理したうえで、第三者の視点でチェックを受けることで要望書はより伝わりやすくなりますので、要望書の書き方や、内容証明として提出する場合の注意点については、関連ページもあわせて参考にしてください。

まとめ|要望書は「学校を動かすための記録」です

いじめについて何度相談しても学校が動かないとき、 多くの保護者は「もっと強く言うべきか」「法的手段しかないのか」と悩みがちです。

しかし、今回紹介した実例から分かる通り、 要望書は学校に対応を促し、記録として残すための手段です。

1、感情ではなく、事実と経緯を整理すること

2、現実的で具体的な要望に絞ること

3、書面として提出し、学校の対応を可視化すること

これらを意識することで、 口頭では動かなかった学校が、組織として対応せざるを得ない状況に変わることがあります。

要望書は、いじめをすぐに解決する魔法の書類ではありません。 それでも、「何もしていなかった状態」から一歩進むための重要な選択肢になります。

ご家庭の状況に応じて、 要望書の書き方や提出方法を慎重に検討することが大切です。

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学校生活の中で起こる「いじめ」は学校も対応できず、対応が遅れ取り返しの付かない事態に発展する事がほとんどです。「書面」という形に残す事で積極的に学校に対応を求め、事実を明るみにする事が可能です。 また、書面で学校に要望する事で「対応を求めた経緯」が事実として残るので、学校の「いじめとは認識していない」という言い訳も防ぐ事ができます。

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