SNSいじめへの対応方法|証拠保存から学校への相談まで保護者が取るべき行動

SNSいじめが起きたとき、保護者が最初にすること

LINEやInstagram、X、TikTokなど、SNS上で子どもへの悪口や嫌がらせが行われるケースがあります。

SNSいじめは、学校の外で行われているように見えても、同じ学校の子どもたちとの関係の中で起きている場合があります。

また、投稿やメッセージが多くの人に広がることで、子どもが強い不安や苦痛を感じることもあります。

保護者としては、

  • 何から対応すればいいのか分からない
  • 投稿やメッセージが消えてしまわないか心配
  • 学校に相談してよいのか迷う
  • 子どもにどのように声をかければよいのか分からない

と悩むこともあるでしょう。

SNSいじめが起きたときは、最初から相手に直接抗議するのではなく、子どもの安全を確保しながら、事実を整理して、必要な相手に順番に相談することが大切です。

この記事では、SNSいじめが起きた場合の基本的な対応を、

「記録する → 子どもの安全を確保する → 学校に相談する → 必要に応じて書面で整理する」

という流れで解説します。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の事案に対する法的判断ではありません。具体的な法的対応については弁護士などの専門家にご相談ください。

STEP1|まずはSNSいじめの内容を保存する

SNSいじめが疑われる投稿やメッセージを見つけたら、まずは削除される前に記録を残しておくことを考えましょう。

SNSでは、投稿やメッセージが後から削除されたり、アカウント名が変更されたりすることがあります。

そのため、問題のある内容を確認したら、できるだけ早く保存しておくことが大切です。

保存するときは、

  • 投稿やメッセージの内容
  • 投稿者・送信者のアカウント名
  • 日時
  • グループ名や投稿場所
  • 前後のやり取り

などが分かる形で残しておくと、後から状況を整理しやすくなります。

ただし、ここでは「どのようにスクリーンショットを撮るか」を詳しく説明する必要はありません。

LINEやSNSのスクリーンショット、画面録画など、具体的な保存方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめの証拠を集める方法|保存・整理のポイントを解説

また、LINEやSNSに特化した保存方法については、こちらの記事も参考にしてください。

STEP2|子どもの安全と気持ちを最優先にする

SNSいじめへの対応では、証拠を集めることだけに集中しないことも大切です。

まずは、子どもが現在どのような状態なのかを確認しましょう。

たとえば、

  • 学校へ行くことを強く嫌がっている
  • 眠れない、食欲がないなどの変化がある
  • 強い不安や恐怖を感じている
  • 相手からさらに連絡が来ている
  • 学校内でも嫌がらせが続いている

などの場合には、SNS上の投稿だけを見るのではなく、子どもの安全を優先して対応する必要があります。

また、子どもから話を聞くときは、最初から詳しい説明を求めるのではなく、

「何があったの?」

「怖かったことはある?」

「今、一番困っていることは何?」

など、子どもが話せる範囲から確認していくことも大切です。

「なぜ返信したの?」「どうしてブロックしなかったの?」など、子どもを責めるような聞き方にならないよう注意しましょう。

STEP3|相手に感情的に返信・抗議しない

SNSで子どもが悪口を書かれていると分かると、保護者としては相手に直接抗議したくなることもあります。

しかし、感情的な返信や相手への攻撃的な投稿は、状況をさらに複雑にする可能性があります。

特に、

  • SNS上で相手を名指しして反論する
  • 相手の投稿に感情的なコメントをする
  • 相手の保護者に突然強い口調で連絡する
  • 学校や相手をSNS上で批判する

といった行動は、慎重に考える必要があります。

まずは問題となっている投稿やメッセージを保存し、事実関係を整理してから、学校や必要な相談先に状況を伝えるほうが、冷静に対応しやすくなります。

STEP4|学校でのいじめにつながっている場合は学校へ相談する

SNS上で起きていることだからといって、必ずしも学校とは無関係とは限りません。

たとえば、

  • 同じ学校の子どもからSNSで嫌がらせを受けている
  • SNS上のやり取りが学校生活にも影響している
  • 学校内でのいじめとSNS上の嫌がらせがつながっている
  • SNSでの出来事をきっかけに学校でも無視やからかいが起きている

といった場合には、学校へ相談することを検討しましょう。

相談するときは、「SNSでいじめられています」とだけ伝えるのではなく、

  • いつ起きたのか
  • 誰からのものなのか
  • どのような投稿・メッセージだったのか
  • 現在、子どもにどのような影響が出ているのか
  • 学校でどのような対応を希望しているのか

を整理して伝えると、学校側も状況を把握しやすくなります。

STEP5|学校への相談内容を記録しておく

学校へ相談した場合は、相談した日時や相手、伝えた内容、学校からの回答なども記録しておきましょう。

たとえば、

  • 9月1日 担任へSNS上の嫌がらせについて相談
  • 9月3日 学校から「確認します」と回答
  • 9月10日 再度確認したが具体的な対応について説明なし

といった形です。

SNS上の投稿やメッセージだけでなく、学校へ相談した経緯も記録しておくことで、その後の対応を整理しやすくなります。

いじめの証拠をどのように整理して残すかについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめの証拠を集める方法|保存・整理のポイントを解説

STEP6|学校の対応が進まない場合は、書面で要望を整理する方法もある

学校へ相談しても、

  • 対応がなかなか進まない
  • 学校側の説明が曖昧なままになっている
  • お願いした内容が十分に確認されていない
  • 今後どのような対応をするのか明確になっていない

という場合があります。

このようなときには、口頭で相談を繰り返すだけでなく、学校に求める対応を要望書などの書面に整理する方法もあります。

要望書では、たとえば、

  • これまでに起きた事実
  • 子どもへの影響
  • 現在困っていること
  • 学校に求める具体的な対応
  • 今後の対応について確認したい事項

などを整理します。

SNSいじめの場合も、SNS上の出来事だけを書くのではなく、学校生活への影響やこれまでの学校とのやり取りを含めて整理することが重要です。

学校へ提出する要望書の書き方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめの要望書の書き方|学校が動くためのポイントを解説

STEP7|内容証明を検討するのはどんな場合?

SNSいじめが起きたからといって、最初から内容証明を送らなければならないわけではありません。

内容証明は、どのような内容の文書を、いつ誰に送ったのかを郵便局が証明する制度です。

そのため、相手に対して正式な通知を行ったことを記録として残したい場合などに利用されることがあります。

一方で、SNS上のいじめについては、学校との関係、相手との関係、投稿内容、被害の状況などによって、適切な対応が異なります。

そのため、

「SNSいじめだから内容証明を送る」

と一律に考えるのではなく、現在の状況を整理したうえで、必要性を検討することが大切です。

内容証明の基本的な仕組みや、いじめ問題で利用する場合の注意点については、こちらの記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめ問題で内容証明を利用する方法・注意点

弁護士への相談を検討したほうがよいケース

SNS上の問題の中には、行政書士への相談だけでは対応できないものもあります。

たとえば、

  • 投稿の削除請求をしたい
  • 投稿者の特定を求めたい
  • 損害賠償などの法的請求を検討している
  • 相手との法的な交渉が必要になっている

といった場合には、弁護士への相談を検討しましょう。

特に、SNS上の投稿について法的な権利行使を行う場合には、早めに弁護士へ相談することが重要になるケースがあります。

行政書士が対応できる範囲と、弁護士に相談すべき範囲を分けて考えることが大切です。

行政書士に相談できること

SNSいじめについて、行政書士ができることは、法的な紛争を代理して解決することではありません。

一方で、いじめの状況を整理し、学校や関係者に伝えるための書面作成をサポートすることはできます。

たとえば、

  • これまでの出来事を整理する
  • 学校に伝える内容を整理する
  • 要望書の作成をサポートする
  • 内容証明による通知文の作成をサポートする

などです。

大切なのは、行政書士に相談すればすべての問題を解決できるということではありません。

現在の状況を整理したうえで、学校への相談なのか、要望書なのか、内容証明なのか、それとも弁護士など別の専門家への相談なのかを考えることが重要です。

まとめ|SNSいじめは「保存・安全・相談」の順で落ち着いて対応する

SNSやLINEで子どもがいじめを受けていると分かった場合、保護者が焦って相手に直接抗議する必要はありません。

まずは、

① 問題となる投稿やメッセージを保存する

② 子どもの安全と気持ちを確認する

③ 感情的な返信やSNS上での反論を避ける

④ 学校でのいじめにつながっている場合は学校へ相談する

⑤ 学校とのやり取りも記録する

⑥ 必要に応じて要望書などで学校への要望を整理する

⑦ 法的な対応が必要な場合は弁護士への相談を検討する

という流れで、一つずつ整理していきましょう。

SNSいじめでは、投稿やメッセージが削除されることもあるため、記録を残すことは早めに行うことが大切です。

一方で、証拠集めだけに集中して、子どもの安全や精神的な負担を後回しにしてはいけません。

「何が起きたのか」「子どもが今どのような状態なのか」「学校に何を求めるのか」を整理しながら、必要な相談先を選んでいきましょう。

SNSやLINEの記録を具体的に保存する方法については、こちらをご覧ください。
⇒【いじめの証拠になるものとは?記録の残し方をわかりやすく解説
学校への要望書を作成する場合はこちらをご覧ください。
⇒【いじめの要望書の書き方|学校が動くためのポイントを解説
内容証明を利用する場合の基本的な考え方はこちらをご覧ください。
⇒【いじめ問題で内容証明を利用する方法・注意点

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学校生活の中で起こる「いじめ」は学校も対応できず、対応が遅れ取り返しの付かない事態に発展する事がほとんどです。「書面」という形に残す事で積極的に学校に対応を求め、事実を明るみにする事が可能です。 また、書面で学校に要望する事で「対応を求めた経緯」が事実として残るので、学校の「いじめとは認識していない」という言い訳も防ぐ事ができます。

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