いじめの加害者の親が謝らないときの対処法|話し合いにならない場合の対応手順

はじめに|「謝らない=解決しない」ではありません

子どもがいじめの被害にあっていると分かり、学校に相談したり話し合いの場を設けたりしたものの、加害者の親が謝らない。

それどころか「うちの子はやっていない」と否定され、話し合いにならない――。

このような状況に直面すると、

「謝らせないと納得できない」
「謝らないなら許せない」

と感じるのは当然のことです。

しかし、ここで知っておいてほしいのは、「謝罪=解決」ではないという現実です。

むしろ、謝罪にこだわることで問題が長引いたり、状況が悪化してしまうケースも少なくありません。

この記事では、加害者の親が謝らない場合の現実的な対処法とともに、

「何をゴールにすべきか」

という視点についても分かりやすく解説します。

この記事で分かること【3行結論】

  • 加害者の親が謝らないケースは珍しくない
  • 謝罪にこだわることで状況が悪化することがある
  • 重要なのは「謝らせること」ではなく「いじめを止めること」

なぜ加害者の親は謝らないのか

加害者が謝らない場合、そもそも「いじめを認めていない」ケースも少なくありません。

加害者や親がいじめを認めない場合の対応については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめ加害者や親が認めない時の正しい対応

まず知っておきたいのは、加害者の親が謝らないケースは決して珍しくないということです。
その背景には、いくつかの理由があります。

① 子どもの話だけを信じている

多くの親は「自分の子どもがいじめをするはずがない」と考えがちです。
そのため、子どもが「やっていない」と言えば、そのまま信じてしまうケースがあります。

② いじめを軽く考えている

「子ども同士のトラブル」「よくあるケンカ」といった認識で、いじめを深刻に捉えていない場合もあります。

③ 学校からの説明が曖昧

学校が事実関係を十分に説明していない場合、加害者の家庭も状況を正確に理解できていないことがあります。

④ 責任問題になることを避けたい

いじめを認めると、謝罪や対応が必要になるため、問題を認めたくないという心理が働く場合もあります。

このように、謝らない背景には「悪意」だけでなく「認識のズレ」や「防衛心理」があるケースも少なくありません。

謝罪にこだわるリスク

被害を受けた側として、謝罪を求めたいと感じるのは当然です。
しかし、謝罪に強くこだわることで、次のようなリスクが生じることがあります。

① 話し合いが進まなくなる

謝罪を前提にすると、相手は防御的になりやすくなります。
その結果、「認めない」「話さない」という状態に陥り、問題が前に進まなくなることがあります。

② 学校が消極的になる

保護者同士の対立が強くなると、学校側がトラブルを避けようとして消極的な対応になるケースもあります。

③ 問題が長期化する

「謝るかどうか」で争いが続くと、本来優先すべき“いじめの停止”が後回しになってしまいます。

本当に目指すべきゴールとは

ここで一度、目的を整理することが重要です。

いじめ問題において本来優先すべきなのは、次の3つです。

  • いじめを止めること
  • 再発を防ぐこと
  • 子どもの安全を確保すること

つまり、「謝らせること」ではなく「被害を終わらせること」がゴールです。

謝罪がなくても解決するケースもある

実際には、謝罪がなくても問題が改善・解決するケースは少なくありません。

例えば、

  • クラス替えや席替えで接触がなくなった
  • 学校の指導により関係が改善した
  • 学校主導で再発防止策が取られた

このように、「謝罪がなくても現実的な解決は可能」です。

それでも謝罪を求める場合の注意点

どうしても謝罪を求めたい場合は、タイミングと方法が重要です。

  • 証拠や事実関係が整理されてから行う
  • 感情的に要求しない
  • 学校など第三者を介して伝える

直接的な対立を避けながら進めることで、状況の悪化を防ぐことができます。

加害者の親が謝らないときの現実的な対処法

謝罪にこだわらず、状況を動かすためには次のような対応が有効です。

① 学校を通して対応してもらう

まずは学校を通して対応してもらうことが基本です。
保護者同士が直接対立すると、トラブルがさらに大きくなる可能性があります。

学校には、いじめに対応する責任があります。
担任だけでなく、学年主任や教頭、校長なども含めて学校として対応してもらうことが大切です。

なお、相手の親に直接連絡する場合には注意点もあり、詳しくは以下の記事で解説しています。
⇒【いじめの相手の親に連絡してもいい?注意点と正しい対応

② いじめの証拠を整理する

加害者の親が謝らない理由の一つは、事実関係がはっきりしていないことです。

そのため、いじめの証拠を整理しておくことが重要になります。

  • LINEやSNSのメッセージ
  • 録音データ
  • 被害の記録(日記など)
  • ケガや体調不良の診断書

証拠が整理されていると、学校側も対応しやすくなります。

いじめの証拠については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめの証拠になるものとは?記録の残し方を解説

③ 学校に正式な対応を求める

口頭で相談するだけでは、対応が曖昧なまま終わってしまうことがあります。

そのような場合は、書面で学校に対応を求める方法もあります。

  • 要望書を提出する
  • 対応内容の記録を残す
  • 面談の記録を取る

書面にすることで、学校側も正式に対応せざるを得なくなる場合があります。

要望書の活用法や書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめ要望書の書き方 学校を動かす実践ガイド

④ 内容証明で通知する

学校の対応が進まない場合や、加害者側が問題を認めない場合には、内容証明郵便で通知する方法もあります。

内容証明では、次のようなことを伝えることができます。

  • いじめの事実
  • 再発防止の要請
  • 学校への対応の求め

書面で正式に通知することで、問題が曖昧なまま放置されるのを防ぐことができます。

内容証明の活用法や書き方、内容証明を出すタイミングなどについては、以下の記事で詳しく解説しています。
⇒【いじめ内容証明の正しい書き方と判断基準|学校・教育委員会・保護者への対応を解説

⑤ 専門家に相談する

いじめの内容によっては、専門家への相談を検討することも必要です。

例えば次のようなケースです。

  • 暴力がある
  • 恐喝や金銭トラブルがある
  • 学校が対応しない

状況によっては、法律的な対応が必要になる場合もあります。

まとめ|「謝らせる」より「守る」ことを優先する

いじめの加害者の親が謝らない場合でも、対応できる方法はあります。

ただ、最も大切なのは「謝らせること」ではなく「子どもを守ること」です。

感情的に対立してしまうと、問題が複雑になり、解決が遠のくこともあります。

だからこそ、冷静に状況を整理し、「何を優先すべきか」を見失わないことが重要です。

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