いじめの加害者の親が謝らないときの対処法|謝罪がなくても解決へ進む方法

目次

いじめの加害者の親が謝らないとき、どうすればいい?

「いじめをされたのに、相手の親が謝ってくれない」

「子どもが傷ついているのに、なぜ謝罪してくれないの?」

「相手の親が謝らないまま、学校の話し合いも終わってしまいそう……」

いじめの被害を受けた保護者にとって、相手から謝罪がないことは、とても納得しにくい問題です。

しかし、ここで一度整理しておきたいのは、

「相手の親が謝ること」と「いじめの問題を解決すること」は、必ずしも同じではない

ということです。

相手の親が謝らなくても、

  • いじめを止める
  • 子どもが安心して学校生活を送れるようにする
  • 同じことを繰り返さないための対応を学校に求める
  • これまでの経過を記録として残す

といった対応を進めることはできます。

この記事では、「加害者の親が謝らない」という問題に絞って、謝罪をどう考えればよいのか、謝罪がなくても何を優先すべきなのか、そして必要な場合にどのように謝罪を求めればよいのかを整理します。

この記事でわかること

  • いじめの加害者の親が謝らない理由
  • 謝罪がなくても、まず優先すべき対応
  • 謝罪を求め続けることに注意が必要な理由
  • 相手の親に謝罪を求める場合の進め方
  • 学校には何を求めればよいのか
  • 謝罪ではなく、再発防止や安全確保を優先する考え方

【この記事の結論】

相手の親が謝らないからといって、いじめの問題が解決できないわけではありません。

まずは謝罪よりも、子どもの安全確保・いじめを止めること・再発防止を優先しましょう。

謝罪を求める場合も、「どう謝らせるか」ではなく、誰から、どのような形で、何を確認してもらうのかを整理して進めることが大切です。

なぜ、いじめの加害者の親は謝らないのか?

相手の親が謝らないからといって、必ずしも一つの理由だけで説明できるわけではありません。

例えば、次のようなケースがあります。

1.子どもから「やっていない」と聞いている

親としては、自分の子どもの説明を信じたいと思うことがあります。

そのため、

「うちの子はやっていない」

「そんなことをする子ではない」

と考え、謝罪に至らないことがあります。

2.いじめではなく「子ども同士のトラブル」と考えている

被害を受けた側にとっては深刻な出来事でも、相手の親が、

「子ども同士のけんかでは?」

「よくあることなのでは?」

と考えている場合があります。

この場合、被害を受けた側との認識に大きな差が生じます。

3.学校から十分な説明を受けていない

相手の親が、学校からどのような説明を受けているのかによっても対応は変わります。

学校から、

  • 何が起きたのか
  • 学校は何を確認したのか
  • 今後どのように対応するのか

について十分な説明を受けていなければ、相手の親が謝罪する判断をできない場合もあります。

4.謝罪すること自体を避けている

事実関係とは別に、

「謝ったら責任を認めることになるのではないか」

「相手の家庭と関わりたくない」

などの理由から、謝罪を避ける場合もあります。

相手の親が謝らないとき、最初に考えたいこと

相手の親が謝らないと、

「どうすれば相手に謝らせられるのか」

と考えてしまいがちです。

しかし、まず考えてほしいのは、

「謝罪がなくても、子どもの安全と学校生活をどう守るか」

です。

例えば、

  • 加害児童との接触をできるだけ避ける
  • 学校内での見守りをお願いする
  • 席や活動場所などについて配慮を求める
  • 再発した場合の学校の対応を確認する
  • これまでの相談内容と学校の回答を記録する

といった対応があります。

謝罪の有無とは別に、学校に求めることを具体化することが重要です。

謝罪がなくても、いじめの問題は解決できる

ここは、この問題を考えるうえで非常に重要です。

例えば、相手の親から正式な謝罪がなくても、

  • いじめ行為が止まった
  • 子どもが安心して学校に行けるようになった
  • 学校が必要な対応を行った
  • 再発防止について学校と確認できた
  • その後、同じ問題が繰り返されていない

のであれば、被害を受けた子どもの生活という意味では、問題が前に進んでいる場合があります。

もちろん、保護者として「謝ってほしい」と思う気持ちを否定する必要はありません。

ただし、

「相手が謝るまで問題は解決しない」

と考えてしまうと、子どもの安全や学校での環境改善よりも、相手からの謝罪を得ることが目的になってしまうことがあります。

「謝罪」より先に、学校へ確認したい4つのこと

相手の親が謝らない場合は、まず学校との間で次の4点を整理してみましょう。

【学校に確認する4項目】

  1. 現在、いじめ行為は落ち着いているのか、継続しているのか
  2. 子どもの安全を守るために、どのような対応をしているか
  3. 再発した場合、学校はどのように対応するのか
  4. これまでの相談・対応について、どのような記録が残っているか

「相手の親が謝ったか」だけではなく、学校が現在どのような対応をしているのかを確認することが大切です。

謝罪を求めるなら、感情的に直接迫らない

それでも、

「子どもがこれだけ傷ついたのだから、相手の親には謝ってほしい」

と考えるのは自然なことです。

謝罪を求めること自体が悪いわけではありません。

ただし、相手の親に直接、

「なぜ謝らないのですか?」

「親として謝るべきでしょう」

などと強く迫ることには注意が必要です。

話し合いが感情的になれば、いじめそのものではなく、

  • 保護者同士の言い争い
  • 言った・言わないの問題
  • 相手の親への抗議

に話が移ってしまう可能性があります。

そのため、謝罪を求める場合でも、学校など第三者を介して話し合う方法を検討することが大切です。

謝罪を求めるときに整理しておきたい3つのこと

謝罪を求める場合は、事前に次の3点を整理しておくと、話がぶれにくくなります。

① 何について謝ってほしいのか

単に「謝ってください」だけでは、相手との認識がずれてしまうことがあります。

例えば、

「○月頃から○○という行為が続いていたことについて」

のように、問題となっている出来事を整理します。

② 誰に対して謝ってほしいのか

保護者に対する謝罪なのか、子ども本人に対する謝罪なのかでも意味は変わります。

特に子ども本人への謝罪については、子どもの気持ちや安全を優先して考える必要があります。

「謝罪させればよい」という単純な問題ではありません。

③ 謝罪の後に何を確認したいのか

謝罪だけで終わらせるのではなく、

  • 今後同じことを繰り返さないこと
  • 学校生活での接触をどうするのか
  • 再発した場合にどう対応するのか

など、今後の対応について確認することも重要です。

学校に伝えるときは「謝罪」だけを求めない

学校に相談するとき、

「相手の親に謝らせてください」

だけを求めるより、

「子どもが安心して学校生活を送るために、何をしてほしいのか」

まで具体的に伝えると、学校側も対応を検討しやすくなります。

例えば、

  • 事実関係を確認してほしい
  • 加害児童との接触について配慮してほしい
  • 学校内での見守りをお願いしたい
  • 再発防止について学校の考えを確認したい
  • 今後の対応について書面で確認したい

などです。

「認めない」と「謝らない」は分けて考える

ここは非常に重要です。

相手の親が謝らない理由が、

「いじめ自体を認めていないから」なのか、「事実はある程度認識しているが、謝罪を拒否しているから」

なのかによって、対応の考え方は変わります。

もし、

「うちの子はやっていない」

「そんな事実はない」

など、事実そのものを否定されているのであれば、まずは事実関係の整理が必要です。

相手側の親がいじめの事実を認めていない時の対応についてはこちらで詳しく解説しています。

⇒【いじめ加害者や親が認めないときの対応|学校を動かす6つの手順と書面の使い方】

証拠が必要な場合は、謝罪と切り分けて考える

相手から謝罪を得ることだけを目的として、証拠集めに集中する必要はありません。

ただし、学校との話し合いや事実確認のために、これまでの経過を整理しておくことは重要です。

例えば、

  • いつ、何があったのか
  • 子どもがどのような状態になったのか
  • いつ学校に相談したのか
  • 学校からどのような説明・対応があったのか

を時系列で整理しておきます。

証拠の集め方について詳しく知りたい場合は、証拠関係の記事を参考にしてください。

⇒【いじめの証拠を集める方法】

謝罪を求めるために「要望書」を使う方法

相手の親への謝罪を求めたい場合でも、学校に正式に対応を求める方法として、要望書を使って整理することができます。

ただし、要望書は、

「相手を謝らせるための書類」

ではありません。

学校に対して、

  • 何が起きたのか
  • これまでどのように相談したのか
  • 現在、子どもがどのような状況なのか
  • 学校に何を求めるのか

を文書として伝えるためのものです。

例えば、

「相手の親に謝罪させてください」

だけではなく、

「子どもが安心して学校生活を送れるよう、現在の状況を確認し、今後の対応について学校としての考えをお示しください」

というように、子どもの安全や再発防止につながる要望を具体化することが重要です。

学校へ対応を求める要望書について、詳しく解説している記事はこちら

⇒【いじめの要望書の書き方|学校に伝わる文章の作り方】

内容証明を使えば相手は謝ってくれる?

「相手の親が謝らないなら、内容証明を送ればいいのでは?」

と考える方もいます。

しかし、内容証明は相手に謝罪を強制するための制度ではありません。

内容証明は、郵便物として差し出した文書の内容や差出日などを証明する制度です。

そのため、

「内容証明を送れば相手が謝る」

と考えるのは適切ではありません。

学校や相手方に対して、こちらの考えや求める対応を正式な文書として伝えたい場合の選択肢の一つとして考えるものです。

内容証明を検討する場合は個別の事情を整理したうえで、どのような内容にするのかを慎重に検討しましょう。

いじめ問題に対する内容証明について、こちらの記事で詳しく解説しています。

⇒【いじめ問題で内容証明を送るときの考え方】

相手の親と直接話し合うべき?

謝罪を求めるために、相手の親と直接会いたいと考える方もいます。

しかし、保護者同士が直接話すことで、話し合いがうまく進むとは限りません。

特に、

  • 相手が事実を否定している
  • すでに感情的なやり取りになっている
  • 相手から強い言葉を受けている
  • 学校が間に入っている

ような場合は、直接のやり取りを続ける前に、学校など第三者を介する方法を検討したほうがよい場合があります。

直接連絡する場合については、専用の記事で詳しく整理しています。

⇒【いじめの相手の親に連絡するときの注意点】

謝罪がなくても、保護者ができること

相手の親から謝罪がない場合でも、保護者ができることはあります。

【今できることチェック】

  • □ いじめの経過を時系列で整理した
  • □ 学校に相談した日と回答を記録している
  • □ 現在、子どもが安全に過ごせているか確認した
  • □ 再発防止について学校に確認した
  • □ 学校に求める対応を具体化した
  • □ 相手の親への直接連絡が必要か、一度立ち止まって考えた

相手から謝罪があるかどうかとは別に、子どものために進められることがあります。

まずは、できるところから整理していきましょう。

よくある質問|いじめの加害者の親が謝らないとき

Q1.加害者の親が謝らないなら、いじめは解決しないのでしょうか?

いいえ。

謝罪は大切な要素の一つですが、謝罪の有無だけで問題が解決したかどうかを判断するものではありません。

いじめが止まり、子どもの安全が確保され、再発防止の対応が進んでいるかも重要です。

Q2.相手の親にどうしても謝ってほしいのですが、間違っていますか?

子どもが傷つけられたのであれば、「謝ってほしい」と思うのは自然なことです。

ただし、謝罪を求めることに集中しすぎて、子どもの安全確保や学校での対応が後回しにならないようにしましょう。

Q3.相手の親が「うちの子は悪くない」と言っています。どうすればいいですか?

この場合は、「謝らない」という問題よりも、事実を認めていないことが中心になります。

経過や資料を整理し、学校に事実確認を求めることが重要です。

Q4.相手の親に直接謝罪を求めてもいいですか?

直接連絡すること自体を一律に否定するものではありません。

ただし、話し合いが感情的になったり、保護者同士のトラブルに発展したりする可能性があります。

学校など第三者を介して伝える方法も検討しましょう。

Q5.内容証明を送れば、相手の親は謝ってくれますか?

内容証明を送ったからといって、相手が謝罪するとは限りません。

内容証明は、文書の内容や差出日などを証明する制度です。

そのため、「謝罪させるための書類」と考えるのではなく、こちらの考えや求める対応を正式な文書で伝える手段の一つとして検討することが大切です。

Q6.謝罪よりも、まず何をすればいいですか?

まずは、

  • 子どもの安全を確保する
  • いじめを止める
  • 再発を防ぐ
  • これまでの経過を整理する
  • 学校に具体的な対応を求める

ことを優先しましょう。

まとめ|「謝ってほしい」気持ちと「子どもを守ること」は分けて考える

いじめの加害者の親が謝らないと、

「なぜ謝らないのか」

「どうすれば謝ってもらえるのか」

と考えてしまいます。

しかし、最も大切なのは、相手が謝るかどうかだけではありません。

まずは、

  • いじめを止める
  • 子どもの安全を守る
  • 再発を防ぐ
  • 学校の対応を確認する

ことを優先しましょう。

そのうえで、どうしても謝罪を求めたい場合は、感情的に相手へ迫るのではなく、学校など第三者を介して、何について、どのような形で謝罪を求めるのかを整理することが大切です。

そして、

「認めない問題」と「謝らない問題」は分けて考える

ことも重要です。

「謝罪がない」という問題だけでなく、学校への伝え方や要望書・内容証明について整理したい場合は、現在の状況を一度整理してみることをおすすめします。

いじめ問題でお悩みの保護者の方へ

学校に相談しても対応が進まない、相手の親から謝罪がない、何を学校に求めればいいのか分からない――。

このような場合は、まず現在の状況を整理することが大切です。

ひまわり行政書士事務所では、いじめ問題に関するご相談を受け付けています。

状況をお聞きしたうえで、要望書の作成や内容証明による対応が必要かどうかも含めてご案内します。

  • 相談は無料
  • 匿名相談も可能
  • 無理な営業は一切ありません

無料相談はこちら


すぐに対応を進めたい方は、こちらから直接ご依頼いただくことも可能です。

最新情報をチェックしよう!
>いじめ対策「要望書」「内容証明」を作成致します

いじめ対策「要望書」「内容証明」を作成致します

学校生活の中で起こる「いじめ」は学校も対応できず、対応が遅れ取り返しの付かない事態に発展する事がほとんどです。「書面」という形に残す事で積極的に学校に対応を求め、事実を明るみにする事が可能です。 また、書面で学校に要望する事で「対応を求めた経緯」が事実として残るので、学校の「いじめとは認識していない」という言い訳も防ぐ事ができます。

CTR IMG