いじめアンケートの正しい書き方|学校に伝わりやすい記入方法と注意点

いじめアンケートの正しい書き方|まず押さえる基本

学校から配布される「いじめアンケート」。

●正直に書いていいのか

●どう書けば学校がちゃんと見てくれるのか

●強く書きすぎると逆効果にならないか

こうした不安を抱えながら、記入欄を前に手が止まってしまうことがあるかもしれません。

結論から言うと、いじめアンケートは単に「気持ちを書くもの」ではなく、学校が状況を把握し、事実確認を進めるための情報を伝えるものです。

そのため、できるだけ、

1、いつ・どこで・何があったのか

2、本人にどのような変化が出ているのか

3、分かっていることと分からないことを分ける

ことを意識して書くことが大切です。

この記事では、学校が事実確認しやすくなる「いじめアンケートの書き方」を、基本的な考え方や注意点とともに解説します。

▼先に「全体の流れ」を確認したい方へ いじめアンケートは、書き方だけでなく提出方法・控えの残し方・提出後の次の一手まで把握しておくと安心です。

▶ いじめアンケートの書き方・提出方法まとめ(親記事)はこちら

いじめアンケートを書く前に知っておくべき前提

アンケートは「対応を求める文書」とは役割が違う

いじめアンケートは、学校側が児童・生徒の状況を把握するための調査の一つです。

要望書や申入書のように、学校に対して具体的な対応を正式に求めるための文書とは役割が異なります。

そのため、

●強い表現だけで状況を伝えようとする

●確認できていないことまで断定する

●処分や制裁を求めることを中心に書く

といった書き方よりも、まずは学校が事実確認を進めるための材料を整理して伝えることを意識しましょう。

もちろん、本人が感じている不安や苦痛を書くことも大切です。

ただし、感情だけで終わらせず、「何があったのか」「いつ頃からなのか」「どのような影響が出ているのか」を具体的に補足すると、状況が伝わりやすくなります。

学校が対応しやすくなる基本の書き方

いじめアンケートを書く際は、次のポイントを意識してください。

①「5W1H」を意識する

最低限、次の点を整理して書きます。

・いつ(日時・時期)
・どこで(教室、廊下、学校外、SNSなど)
・誰が(分かる範囲で)
・誰に対して
・何をしたのか
・どのような影響が出ているか

すべてを正確に把握できている必要はありません。

分かる範囲で具体的に書き、分からない部分は無理に補わないことが大切です。

例えば、

「いつからか分からないが、最近、休み時間に無視されることが増えた」

という場合でも、分かっている事実と分からない部分をそのまま整理して書くことができます。

② 感情だけではなく「事実」を具体的に書く

感情を書いてはいけないわけではありません。

ただし、「つらい」「怖い」「学校に行きたくない」といった気持ちだけでは、学校側が具体的な状況を把握することが難しい場合があります。

【事実が分かりにくい例】

「毎日つらくて学校に行きたくありません」

【事実を補足した例】

「○月頃から、休み時間に無視されることが増え、登校前に腹痛を訴えるようになりました」

このように、事実を説明したうえで、その結果としてどのような気持ちや変化があるのかを書くと、状況が伝わりやすくなります。

③ 推測や断定は「事実」と分けて書く

実際に確認できていないことまで断定すると、学校側が事実確認を行う際に注意が必要になります。

例えば、

「先生は分かっているはずです」

「絶対にいじめです」

といった表現だけではなく、

「○月頃から○○が続いています」

「本人は○○されたと話しています」

「○○のように感じています」

など、自分が確認できている事実・本人から聞いた内容・自分の推測や感じ方を分けて書くようにしましょう。

④ 分からないことは「分からない」と書いてよい

いじめの状況によっては、相手の名前や正確な日時まで分からないことがあります。

その場合、無理に推測して書く必要はありません。

例えば、

「具体的な相手や日時は特定できていませんが、○月頃から登校前に体調不良を訴える日が増えています」

のように、分かっていることと分からないことを分けて記載できます。

重要なのは、分からない部分を無理に埋めることではなく、現時点で把握している情報を正確に伝えることです。

書き方で避けたい表現と注意点

いじめアンケートでは、強い感情がある場合でも、できるだけ事実と要求を分けて書くことをおすすめします。

① 相手や学校を一方的に断定する

「○○は絶対にわざとやっています」

「先生は何もしていません」

など、確認できていない事情まで断定するのではなく、実際に確認できた出来事を具体的に書きましょう。

② 処分や制裁だけを求める

「相手を退学させてください」

「相手を厳しく処分してください」

など、処分を求めることだけを中心にするのではなく、まずは何が起きているのかを具体的に伝えることが大切です。

③ 感情だけで終わらせる

「本当に最悪です」

「学校が何もしてくれなくて腹が立ちます」

という気持ちだけで終わらせず、

「いつ頃から、どのような出来事があり、その結果どのような変化が出ているのか」

を補足しましょう。

チェック式・○×式アンケートの場合の書き方

自由記述欄が少ないアンケートでも、書ける範囲で具体的な情報を補足することが大切です。

○チェックだけで終わらせず、記入できる欄があれば補足する

○自由記述欄があれば、いつ・どこで・何があったのかを書く

○書き切れない場合は、別紙への記載が可能か学校に確認する

アンケートの形式によって記入できる範囲は異なります。

そのため、無理に長文を書くのではなく、限られた記入欄の中で、学校が状況を確認するために必要な情報を優先するようにしましょう。

子どもが書く場合/親が補足する場合の考え方

【子ども本人が書く場合】

子ども本人がアンケートを書く場合、まず大切なのは無理をさせないことです。

いじめの内容を文章にすること自体が精神的な負担になる場合があります。

○本人が書ける範囲で記載する

○無理に詳しい内容を書かせない

○本人だけでは整理しにくい場合は、保護者と一緒に事実を整理する

○アンケート以外の相談方法も必要に応じて検討する

「全部書かなければいけない」と考える必要はありません。

本人が話せる範囲で事実を整理し、必要な情報を保護者が補足する方法もあります。

【親が補足する場合の注意点】

保護者が記入・補足する場合は、子どもの気持ちを大切にしながら、できるだけ事実関係を整理して書きましょう。

○子どもの気持ちを一方的に代弁しすぎない

○確認できている事実と、子どもから聞いた話を整理する

○推測と事実を混同しない

○処分や制裁を求めることだけを中心にしない

○本人が書けなかった部分は、保護者が分かる範囲で補足する

アンケートでは、「学校に何とかしてほしい」という気持ちを伝えつつも、まずは学校が状況を把握できる情報を整理することを意識するとよいでしょう。

記載例|書き方の基本を確認するための例

ここでは、書き方の考え方を理解するための簡単な例を紹介します。

実際の状況によって内容は異なるため、そのまま使用するのではなく、自分の状況に合わせて調整してください。

【事実が少ない書き方】

「最近、学校で嫌なことがあり、毎日つらそうです」

【具体的な情報を補足した書き方】

「○月頃から、休み時間に同じクラスの生徒から無視されることが増えました。本人は学校に行く前に腹痛を訴えることがあり、以前より登校を嫌がるようになっています」

このように、出来事だけでなく、時期・場所・相手・その後の変化を分かる範囲で補足すると、状況を把握しやすくなります。

なお、学年別・ケース別の具体的な回答例については、別記事で詳しく紹介しています。

▶ いじめアンケートの回答例・記入例【学年別】はこちら

書いた後に必ず意識しておくこと

▼提出後の流れも確認しておくと安心です
アンケートは「書いたら終わり」ではなく、提出方法・控えの残し方・提出後の学校とのやり取りまで確認しておくことが大切です。

▶ いじめアンケート対応の全体像(親記事)へ戻る

学校にアンケートを提出した後、すぐに動きがないケースもあります。

学校側が状況を確認している場合もあれば、学校側が問題を十分に把握できていない場合もあります。

そのため、提出した後に備えて、

1、提出日

2、書いた内容の控え

3、学校とのやり取り

を記録として残しておくと安心です。

アンケートは、その後の相談や対応を考えるための記録の一つとしても活用できます。

アンケートだけで状況が変わらない場合は

いじめアンケートを提出しても、学校への相談や事実確認が十分に進まない場合があります。

その場合は、アンケートに記載した内容や提出日、学校とのやり取りなどを整理したうえで、別の方法で学校に状況を伝えることも検討できます。

例えば、学校に具体的な対応を求める場合には、要望書を作成して書面で伝える方法があります。

アンケートの次の選択肢として検討されることがある「要望書」については、別記事で詳しく解説しています。

いじめ問題で学校に提出する要望書の基本と書き方はこちら

アンケートの内容を記録として残しておきたい方はこちら。

いじめアンケートは証拠になる?|保存方法と注意点

まとめ

今回説明してきたいじめアンケートの書き方についてまとめると、

1、いじめアンケートは学校が状況を把握するための情報を伝えるもの

2、5W1Hを意識して、分かる範囲で具体的に書く

3、感情だけでなく、事実や本人の変化を具体的に伝える

4、確認できている事実と推測を分けて書く

5、本人が無理なく書ける方法を選び、必要に応じて保護者が補足する

となります。

いじめアンケートでは、強い言葉で訴えることよりも、「いつ・どこで・何があり、本人にどのような変化が出ているのか」を具体的に整理して伝えることが大切です。

正しい位置づけと書き方を知ることで、学校が状況を確認するための材料を、より分かりやすく伝えられるようになります。

▼アンケート提出後の流れも確認しておきましょう

アンケートを書いたら、次は提出方法・控えの残し方・学校が動かない場合の次の一手まで把握しておくと、後で困りにくくなります。

▶ いじめアンケートの書き方・提出方法まとめ(全体像の記事)

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