いじめで学校が対応しないのはなぜ?理由と、親が今すぐ取るべき現実的な対処法
「学校に相談したのに、何もしてくれない」
「担任に伝えたのに様子を見ると言われたまま」
「いじめは確認できないと言われて終わった」
「学校に相談したのに、いじめに対応してくれない」
「なぜ学校はいじめ問題に対応しないのか理由が知りたい」
――この検索をする保護者の多くは、「すでに限界寸前」です。
この記事では、
●なぜ学校はいじめに対応しない(ように見える)のか
●学校が動けない“本当の理由”
● 親が感情的にならずに状況を動かすための現実的な手順
上記について、行政書士の実務視点でわかりやすく整理します。
「学校を責めたい」ための記事ではなく、具体的な対策・方法、「子どもを守るために、次に何をすべきか」が分かる記事です。
結論|学校が対応しないのには「理由」がある
最初に結論を言うと、一部の学校では「いじめを認めない」というスタンスを取っていますが、多くの学校は『放置したい』わけではありません。
しかし現実には、次のような事情から「動けない・動かない状態」になっています。
学校がいじめに対応しない主な理由
実務上、学校が動かない理由は「怠慢」ではなく、制度・立場・リスク回避が重なっているケースがほとんどです。
行政書士としていじめの相談や対応を受けていると、実務上共通している項目がある事に気付きました。
①「いじめ」と断定できる証拠が不足している
学校は、保護者が思っている以上に「公式にいじめと認定すること」に慎重です。
1、本人の訴えだけ
2、口頭のやり取りのみ
3、第三者の確認が取れていない
この状態では「事実確認中」「様子を見る」という対応になりがちです。
これは責任回避ではなく、「後々のトラブル(加害者側からの反発・訴え)を恐れている側面」があります。
② 加害者側・保護者への配慮が優先されている
学校は常に、
●被害者側
●加害者側
●双方の保護者
からの情報や要求に晒される事になります。
特に、
●加害者が事実を認めない
●保護者が強く反発する
●「うちの子はいじめていない」と主張される
このようなケースでは、学校は一気に動きづらくなりますし、動くタイミングを失いがちになります。
③ 学校内部で「重大事態」にしたくない事情がある
いじめが「重大事態認定」や「教育委員会・第三者委員会介入」となると、学校側の負担は一気に増えます。
1、書類作成
2、報告義務
3、外部調査
上記の対応が通常の業務の後に行われる為、初動で小さく収めようとする心理が働くことも否定できません。
この場合、最悪のケースになるとニュースで流れる「隠蔽」に発展してしまう可能性があるでしょう。
④ 担任レベルで止まっている
実務上、よくあるのがこのケースです。
1、担任が一人で抱え込んでいる
2、管理職(教頭・校長)まで話が上がっていない
この場合、担任の先生が新任のケース、ベテランのケースの両方ありますが、ベテランの先生の場合だと話がこじれる場合が多いです。
保護者は「学校に相談したつもり」でも、組織としては動いていないことがあります。
「学校に任せるだけ」が危険な理由
学校が対応しない・できない状態については上記の理由が重なって発生しますが、この状態が続くと
1、いじめがエスカレートする
2、子どもが「誰も助けてくれない」と感じる
3、不登校・心身不調につながる
という悪循環に入りやすくなります。
ここで重要なのは、「感情的に学校を責めることではなく、動かざるを得ない状況を作ること」です。
親がやってはいけないNG対応
追い詰められると、つい次の行動を取りがちですが注意が必要です。
●感情的に学校へ怒鳴り込む
●証拠がまとまっていない時に加害者や保護者に直接抗議する
●SNSや口コミで学校名を出して批判する
これらは、状況が混乱するリスクがあると共に、学校がさらに守りに入る原因になります。
学校を動かすために親が取るべき現実的ステップ
学校が動けない・動かない状況を避ける為に、今からできる事は何なのか?
これから行政書士として、いじめ問題に対応してきた実務経験を元に段階的に対応策をまとめていきます。
ステップ① 事実を「書面」で整理する
まずやるべきは、
1、いつ
2、どこで
3、誰から
4、何をされたか
5、その結果どうなったか
上記5つのポイントを「時系列で整理すること」です。
この時、口頭ではなく「紙・データとして残す事」が重要です。
ステップ② 学校への「要望」を文書で伝える
単なる苦情ではなく、
●事実の共有
●現在の困りごと
●具体的に求める対応(根拠を明確にして)
を整理した「要望書」を提出します。
ここで初めて、学校は「正式な対応」を意識せざるを得なくなります。
ステップ③ 管理職・教育委員会を視野に入れる
担任のみで止まっているケースや学校として動きがない場合は、教育委員会への書面提出を検討します。
上記にまとめている様に、感情ではなく「記録と手続きで進めること」が重要です。
場合によっては学校(校長)と教育委員会の両方同時に書面提出を検討・実行する必要もあります。
ケースバイケースで対応が変わりますので、いじめ問題に特化している専門家に相談をおすすめします。
行政書士が関われるポイント
行政書士はいじめ問題に対して
1、事実整理
2、要望書・意見書の作成支援
3、学校・教育委員会向け文書の整え方
を「法的に問題のない範囲でサポート」を行う事ができます。
弁護士のように交渉はできませんが、弁護士は損害賠償請求がメインでないと対応してくれないケースが少なくありません。
行政書士は「学校が無視できない形」を作る専門家として、初期対応で役立つケースは多くあります。
よくある質問(FAQ)|学校がいじめに対応しないときの疑問
ここでは当事務所に問い合わせや相談が来る内容の中で、共通してよくある質問を掲載しています。
参考になれば幸いです。
Q1. 学校が「いじめは確認できない」と言う場合、どうすればいいですか?
学校がいじめと認定しない理由の多くは、証拠や記録が不足している可能性があります。感情的に反論するよりも、日時・場所・内容・継続性を整理した書面を提出し、「事実確認を求める要望」として正式に残すことが重要です。
Q2. 担任に相談しても動いてくれません。次は誰に伝えるべきですか?
担任で止まっている可能性があります。教頭・校長といった管理職に書面で伝えることが有効です。それでも改善しない場合は、教育委員会への相談・文書提出を検討します。
学校が無視できない要望書の作り方について『こちら』でまとめています。
Q3. 教育委員会に連絡すると、学校との関係が悪くなりませんか?
ほとんどの場合、「対立」ではなく「状況整理のための相談」として扱われます。正当な手続きを踏んで記録として提出する限り、保護者が不利になることは通常ありません。むしろ、学校側も組織として対応せざるを得なくなり、状況が動くケースは多いです。
Q4. 弁護士に相談すべきタイミングはいつですか?
損害賠償請求や法的責任の追及を考える段階、または取り返しのつかない重大な被害(心身不調・自殺リスク等)がある場合は、早めに弁護士への相談を検討すべきです。
Q5. 行政書士に相談すると、具体的に何をしてもらえますか?
行政書士は、いじめの事実整理や要望書・意見書などの文書作成支援を行えます。学校や教育委員会が無視できない形で、法的に問題のない文面を整えるサポートが可能です。
何度相談しても動かない・記録も残らず話が流されているという場合は、
内容証明という形で意思を明確にすることで、対応が変わることがあります。
詳しくは「いじめ問題で内容証明を使うケースと注意点」で詳しく解説しています。
「学校が動かない」と感じたら、まずは事実整理 → 要望書 → 次の手段を冷静に進めてください。
まとめ|学校が対応しないと感じたときに大切なこと
学校がなかなか動かないと感じる時が多いですが、実は以下の様な原因・理由があります。
●学校が動かないのには理由がある
●感情的に責めても状況は改善しにくい
●記録と書面で「正式な対応」を引き出す
今回の記事では、具体的な対応策を簡潔に、実際いじめ問題に対応してきた実務上の経験を踏まえ、分かりやすい様にまとめてきました。
一番大切なのは、「子どもの安全と心を守ること」です。
「もう限界かもしれない」と感じたら、一人で抱え込まず、「第三者の力を使う選択」も考えてみてください。
その1つの方法として、ひまわり行政書士事務所ではいじめに関する相談(年間3~400件)や書面作成(年間100件前後)を行っている実績を基に、いじめの被害状況に合わせた内容証明や要望書を作成しています。
また、事案ごとに適切な表現や進め方は異なりますので、まずは状況整理から一緒に行うことも可能です。
お気軽にご相談下さい。
